
街中では配達業務を行っている人々が地図を確認したり、運転中のスマホの通知をチェックする姿が多く見られます。業務効率を考えると理解できる行為ではありますが、交通安全の観点からは非常に危険です。改正道路交通法の施行により、このような危険な運転行為が減少することが期待されています。
そこで新しい規制は、運転者に対してスマートフォン使用を控えるように促し、安全運転を徹底させるためのものです。運転中にスマホを使用することで、自分自身だけでなく、他の通行人の命をも危険にさらすことになります。改正法の施行を機に、ながらスマホの危険性を再認識し、運転中のスマホ使用を控えるよう心掛けることが重要です。
スマホのながら運転と法改正について

スマートフォンを片手に持ちながら運転する「ながらスマホ」は、非常に危険な行為です。スマホを操作していると、視線が画面に固定されるため、前方の状況を確認できなくなります。これにより、事故のリスクが高まります。特に自転車でのながらスマホは、街中で頻繁に見かける行為であり、事故につながる可能性が高いため問題視されています。
警察庁は、自転車の運転中にスマートフォンを使用する行為や酒気帯び運転に対する罰則を強化する方針を固めました。今年の11月1日から施行される改正道路交通法では、これまで規定されていた自動車や原付バイクの罰則に加えて、自転車にも同様の罰則が適用されることになります。
自転車の違反行為に対する青切符制度の導入

2023年に閣議決定された道路交通法の改正案では、悪質な違反を犯した自転車運転者に対して青切符を交付し、反則金を求める制度が導入される予定です。この改正案は、16歳以上の運転者を対象とし、112項目の反則行為に対して罰則が適用されます。警察庁は、違反行為によって他の車両や歩行者に具体的な危険を生じさせた場合、積極的に取り締まりを行う方針を示しています。この改正案は、2025年度までに施行される予定であり、近い将来、自転車にも反則金が適用されることになります。
自転車の交通事故の現状と問題点

交通事故全体は減少傾向にあるものの、自転車による事故は増加しています。2022年には自転車関連の交通事故が61,998件発生し、全交通事故の23.3%を占めています。特に、自転車が関与する死亡・重傷事故は7,107件であり、その多くは信号無視や前方不注意などの自転車側の違反によるものです。これに対処するために、ヘルメット着用の努力義務が昨年から導入されましたが、それでも事故件数は依然として高いままです。
新たに導入される反則金の金額は、50cc以下の原付バイクと同様に設定され、例えば傘差しやイヤホン使用は5,000円、一時不停止も5,000円、信号無視は6,000円、踏切の遮断機が降りてきた際の立ち入りは7,000円、そしてスマホ使用は12,000円となります。特に、スマホ使用の罰則金は、普通自動車では18,000円であり、自転車運転中のスマホ使用が非常に危険であることが示されています。このような厳格な取り締まりは、自転車の安全運転を促進し、事故の減少に寄与することが期待されています。
規制前と規制強化後を比較
罰則内容 | 対象 | 強化前 | 強化後 |
---|---|---|---|
罰則金額 | 自転車 | 適用なし | 5,000円 ~ 12,000円 |
自動車 | 5万円以下 | 10万円以下 | |
懲役刑 | 自転車 | 適用なし | 適用なし |
自動車 | 適用なし | 6ヶ月以下 | |
違反点数 | 自転車 | 適用なし | 適用なし |
自動車 | 1点 | 6点 | |
免許停止 | 自転車 | 適用なし | 適用なし |
自動車 | 適用なし | 即免停 | |
適用開始 | 自転車 | 適用なし | 2026年予定 |
自動車 | 適用なし | 2024年12月1日 |
モペット(電動自転車)に対する規制強化

改正案では、フル電動自転車(モペット)も対象に含まれています。モペットは、モーターオンで原付バイク、オフで自転車として扱われるものですが、改正案では自転車モードでの走行も原付バイクの運転に該当すると明記されています。国民生活センターの調査によれば、10種類中9種類のモペットが道路交通法の定める上限値を超えているとされています。これにより、モペットの使用に対する取り締まりが強化される見込みです。
2022年1月から9月までの間に、モペットが絡む指導や警告は780件あり、そのうち360件が無免許運転でした。このような背景から、モペット使用においてもルールを守ることが重要視されています。
この改正案を通じて、自転車やモペットの運転に関するルールを再認識し、安全な交通環境を整備することが求められています。特に、自転車の運転においては、歩行者と車両の両方の側面を考慮し、ルールに従った安全運転が重要です。
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