SNSのXで搭載されたGrokというAIをご存知ですか?アプリに内蔵されことでより身近になりましたよね?
でも、AIが身近すぎて気づきにくいですが、まだまだ問題もあるんです。今回はそんな話とグロックについても解説。
グロック(Grok)とは検索機能もある高性能AI
最近話題になっている「グロック(Grok)ファクトチェックとは、


イーロン・マスク氏が推奨するAIで、高い推論力とディープサーチ機能を持ち、さまざまな質問に答えてくれます。画像生成も可能で、X上でも無料で誰でも利用できるAI機能として注目されています。
X(旧Twitter)では「@grok ファクトチェック」という形式で、ポスト内容の正確さを確認するために多くのユーザーがグロックを利用しています。2025年に入り、有名人や話題の投稿に対してAIにファクトチェックさせる行為が急増し、バズった投稿のリプライ欄にはほぼ必ずこの形式の依頼が見られるほどです。
なぜグロックにファクトチェックを依頼するのか?
Grokに情報の真偽を調べてもらう流行りは手軽さから?

グロックはSNSアプリ「X」内にボタンアイコンが配置されており、ワンボタンで呼び出して、
質問に即座に詳細な回答を返すため、「手軽な真偽判定ツール」としてXユーザー間で人気。公式には誤情報の拡散抑制を目的としていますが、実際には冗談や心情の吐露、単なる雑談まで対象となり乱用されています。
グロックへの懐疑的な見方もある
しかし、グロックAIによるファクトチェックには懐疑的な意見もあります。
生成AIが提供する情報に偏りが生じる可能性があり、特にイーロン・マスク氏が作ったAIであるため「情報に偏りがあるのでは?」という声も見られます。
また、AIが返す回答は両論併記が多く、「どちらも正しい」といった曖昧な回答が返ってくることもあります。そのため、便利さの反面、本当に役立つのか疑問視するユーザーもいます。
グロックの使われ方とその問題点

Xでは、インフルエンサーの投稿に対して「@grok ファクトチェック」で
疑問を投げかけることが一般的になっています。しかし、このやり方には問題点もあります。
- AIの誤答やハルシネーション:専門的・技術的分野では、グロックが間違った情報を自信を持って提示することがあり、誤情報拡散の原因となります。
- 主体性の喪失:ユーザー自身が情報の真偽を考えず、AIの回答を絶対視する傾向が強まり、判断能力の低下が懸念されています。
- “正義”の形をした暴力性:単なる感想や心情表現にも検証が行われることで、発言者の意図や背景を無視した冷淡な扱いとなり、精神的な圧迫感を与える可能性があります。
AIが持つ欠点とは?
AIは学習元の情報源に強く影響され、その情報の多数派や傾向をもとに回答を生成します。
これは「多数決」に近い仕組みとも言え、学習データに誤りや偏りがあれば、AIの回答もそれに引きずられるリスクがあります。例えば、古い情報や偏ったデータ、誤った知識が学習データに含まれていると、AIはそれを正しいものとして出力してしまう場合があります。
さらにAIには「ハルシネーション」という現象も存在します。これはAIが本来知っていない情報や、現実には存在しない内容を、あたかも事実のようにもっともらしく回答してしまう現象です。完全には防げませんが、品質向上や人間のフィードバックなどにより減少しつつあります。
AIを使うときに人間が気をつけるべきこと

AIを使う際には次の点に注意!
- 学習データの質や偏りを意識し、AIの回答を鵜呑みにしない。
- ハルシネーションのリスクを理解し、重要な判断には必ず複数の情報源で裏付けを取る。
- AIの回答はあくまで参考情報として、最終的な判断は自分自身で行う。
AIは便利なツールですが、その限界とリスクを理解した上での活用が重要。
まとめ:AIを活用する上での重要な心構え

グロックのような生成AIは便利で面白い反面、情報の偏りや誤りを含むリスクが伴います。
AIの回答はあくまで参考情報として扱い、全面的に信じ込まず、最終的な判断は常に自分自身が行い、その責任は自分が負うという様な構えと慎重な姿勢が重要。

