スマホの充電器どれが良い?ダイソー充電器とANKERを比較

目次

安い充電器と高い充電器の構造の違い

ダイソーで販売されているUSB充電器とANKERの充電器を分解し、違いについて調べていきます。

まず、ダイソーの充電器は300円という非常に手頃な価格です。一方、ANKERの充電器は1299円と高価ですが、その分、構造や性能に大きな違いがあります。ダイソーの充電器は1ポート、2.1Aの出力で、表面実装部品が片面基板に収められています。すべての部品が一枚の基板に集約されており、コスト削減が図られています。一方、ANKERの充電器は2ポート、2.4Aの出力で、表面実装部品とスルーホール部品が両面基板に分かれて配置されています。このため、部品の配置や回路の設計がより複雑で、製造コストも高くなります。

ANKERの充電器には、NTCサーミスターやMOSFETなどの高価な部品が使用されています。NTCサーミスターは、電源投入時の突入電流を抑える役割を果たし、MOSFETは高効率な同期整流を実現します。これに対し、ダイソーの充電器にはこれらの部品がなく、コスト削減のためにシンプルな回路設計が採用されています。

安全回路なしのリスク

安価な充電器には、安全回路が省略されていることが多く、そのためにいくつかのリスクが伴います。

まず、突入電流を抑えるためのNTCサーミスターがないため、電源を入れたときに大きな電流が流れ、回路や部品にストレスがかかります。これは、長期的な使用で部品の劣化を早める原因となります。また、電圧や電流の変動が大きく、スマートフォンや他のデバイスに不安定な電力を供給する可能性があります。これにより、デバイス自体の寿命が縮む可能性があります。

さらに、高電圧と低電圧の回路間の絶縁が不十分な場合、感電や火災のリスクが増大します。ダイソーの充電器では、コスト削減のために簡素な設計が採用されていますが、安全性が担保されているかどうかは不明です。一方、ANKERの充電器は高価な部品を使用し、絶縁や保護回路がしっかりと設計されています。

高額な充電器の利点

高額な充電器には、いくつかの利点があります。まず、安定した電圧と電流を供給できるため、スマートフォンやタブレットなどのデバイスが長持ちします。ANKERの充電器は、負荷が増えると出力電圧が上昇する設計になっており、ケーブルの抵抗による電圧降下を補償しています。これにより、デバイスに適切な電圧が供給され、効率的に充電が行えます。

また、高効率な設計により、エネルギーのロスが少なく、発熱も抑えられます。ANKERの充電器は、10%から100%の負荷範囲で0.5%から1%高い効率を示し、最大効率は84.2%に達します。これに対し、ダイソーの充電器の最大効率は83.6%であり、ANKERの方がより効率的です。

さらに、ANKERの充電器には過電流保護や過熱保護などの安全機能が備わっており、デバイスを安全に使用できます。これにより、充電中の事故や故障のリスクが大幅に減少します。特に、長時間の使用や高負荷の状況下でも安心して使用できる点が大きな魅力です。

スマホ修理店EyeSmartの推奨とまとめ

私たちスマホ修理店EyeSmartでは、長年にわたりバッテリー膨張のスマホのバッテリー交換を行ってきました。

その経験から、充電の電流や電圧が本来の値と異なる場合や、質の悪い充電環境でスマホを充電することが、リチウムイオンバッテリーの寿命に影響を与えるという共通認識があります。スマホの充電は毎日行うものであり、その充電環境がバッテリーの寿命を大きく左右するのです。

そのため、できるだけ純正の充電器や高額な有名ブランドの充電器を使用することをお勧めしています。また、タブレットやゲーム機などのデバイスに適した電流や電圧の充電器を使用することも重要です。これにより、デバイスを長持ちさせ、安全に使用することができます。

結論として、安価な充電器と高額な充電器にはそれぞれの利点と欠点がありますが、安全性と効率性を重視する場合は、やはり高額な充電器を選ぶことが最善です。

両者の特徴を理解し、自分の用途やニーズに合った充電器を選ぶことで、スマホやその他のデバイスを最適に保護し、長持ちさせることができます。ご覧いただきありがとうございました

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