Windows 10のサポート延長について
Windows 10は、もともと2025年10月にサポートが終了する予定です。
「サポート終了」とは、マイクロソフトがセキュリティ更新やバグ修正などのサービスを提供しなくなることを意味します。つまり、その時点でWindows 10を使用し続けると、セキュリティリスクが高まる可能性があります。
しかし、Microsoftは「Extended Security Updates (ESU)」という追加の3年間延長サポートをすると発表しました。これまで法人顧客に限定されていたESUが、個人ユーザーにも開放される見込みです。これでWindows10のサポート期間を有料で延長することができます。
Windows10のアップデートサービスが止まると何がダメなの?
セキュリティ機能が古いままになってしまう: Windowsには「Windows Defender ウイルス対策」という機能が標準で搭載されています。Windowsの更新プログラムと連携することで、ウイルス定義ファイルをアップデートすることが可能です。更新プログラムを止めてしまうことは、ウイルス定義ファイルをはじめ、最新のセキュリティ機能が担保されないことを意味します。
ソフトウェアはどれだけ慎重に作られていても、発売時に完全ではありません。小さな不具合や脆弱性(セキュリティ上の弱点)は含まれています。Windowsもこれに該当し、脆弱性は普通、アップデートによって修正されます。しかし、アップデートが行われない様になると、脆弱性はそのまま残ります。これは、サイバー攻撃者にとって、攻撃のターゲットとなりうる状況です。
有料延長サポートの意味と価格について
価格:過去のWindows 7の例を見ると、1年目は約8000円、2年目は約16000円、3年目は約32000円と、年ごとに費用が倍増していきました。Windows 10の場合も同様の価格設定が予想されますが、正式な発表はまだされていません。
期間: この延長サポートは最長で2028年までとされています。これは、延長サポートを購入しても、その後は再びサポートが終了することを意味します。数年間のWindows10のセキュリティ機能延命と言えるサービスです。
Windows10のESUの特徴
- サブスクリプション形式:ESUは年間契約で、毎年更新することができます。この契約により、毎月セキュリティの更新を受け取ることができます。
- 3年間の更新可能性:このプログラムは、最大3年間利用することができます。
- 個人ユーザーへの拡大:以前は企業向けだったこのプログラムが、今回から個人ユーザーにも提供される予定。
(ESU)延長サポートの必要なケースはどんなとき?
延長サポートが必要なのは、主に以下のようなケースです。
1. 特定の古いソフトウェアに依存している: Windows 10でしか動作しない特定のソフトウェアを使用していて、そのソフトウェアが業務上非常に重要である場合。ただし、そのソフトウェアが2028年以降は不要になる場合に限ります。
2. 移行準備中で間に合わない企業: Windows 7や10からWindows 11に移行する準備をしているが、2025年10月の通常サポート終了までに間に合わない場合。
つまり、主な用途としてはウィンドウズ11に最終的に移行するまでの緊急の繋ぎとしてESUを使うというのがメインの使い方です。
延長サポートSEUが不必要な場合とは?
Windows 10でしか動作しない重要なソフトウェアを使っているが、そのソフトウェアをWindows 11用にアップグレードする予算や計画がない場合。このような状況では、延長サポートを利用しても2028年には使えなくなるため、長期的な解決にはなりません。
2028年以降はセキュリティ対策にはサードパーティ製の対策ソフト導入するなどで安全性を補うしかありません。ですが、セキュリティ面で保護するような貴重なデータが無い場合や普段使いの中古PC、動画視聴用などのWindows10にはこの様なサービスは必要性が無いかも知れません。どちらにせよ貴方のWindows10パソコンの用途によります。
ESUを契約するときの注意点
- 料金:ESUは有料で、途中から加入する場合でも過去の期間の料金が必要になることがあります。例えば、2年目から参加する場合、1年目の料金も支払う必要があります。
- 対象エディション:これまでのESUはWindows 7 Proやエンタープライズに限定されていましたが、Windows 10では個人ユーザーも対象です。ただし、ホームエディションが含まれるかはまだ未定です。
- テクニカルサポートの非含有:ESUには技術的なサポートは含まれていません。セキュリティ更新のみが提供される点に注意が必要です。
結論
パソコン初心者の方には、Windows 10のサポート延長にお金を払うよりも、Windows 11が動作する新しいパソコンに投資することをお勧めします。Windows11ではより多く最新の機能とセキュリティを享受でき、長期的な安全性が保たれます。また、Windows 10のサポート延長は特定の状況でのみ価値があり、一般のユーザーには必ずしも必要ではありません。
もしWindows 10サポート終了後もWindows10だけで動作する様なソフトなどの使用を続ける場合、ESUプログラム加入は有効な選択でもあります。ただし、ESUの条件や費用をよく理解し、自分のニーズに合った選択をすることが重要です。
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